利上げの思惑に揺れ方向感を失う

昨日のドル円相場は、利上げの可能性についてさまざまな意見や思いが入り混じり方向感を欠く動きとなりました。米新規失業保険申請件数は長期に30万人を割っているものの、予想より若干悪い結果となり強い経済指標との判断はできませんでした。本日も米指標としては中古住宅販売件数が予定されていますが、小幅な動きになるかも知れません。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は6月利上げの可能性に言及はしていますが、同時に6月に行なわれるイギリスのEU離脱の是非を問う国民投票の結果にも懸念を示していることを明らかにしました。ポンドはもちろんユーロが大きく動く可能性があるため、ドルの動きも想定以上にボラティリティが大きくなる可能性が高いです。

ダドリー総裁が6月利上げを示唆したことにより、ニューヨーク株式市場は続落しました。対円では1ドル110円前後の動きとなり、一時109.73円まで円高になりましたが110円前後のレンジは変わってなさそうです。

本日はG7仙台財務大臣・中央銀行総裁会議が開始されます。明日までの日程で、どのような議論がされるか注目する必要があります。来週には伊勢志摩サミットも控えており、通常なら様子見ムードが広がると思いますが米利上げの思惑が先行している中、予想外の乱高下に注意が必要です。

余談ですが、18日の全米世論調査で共和党の事業家トランプ氏と民主党のクリントン前国務長官が大統領選で直接対決することを想定した場合、トランプ氏が初めて上回る結果となりました。米大統領は事実上世界のトップと言っても過言ではなく、特にトランプ氏の場合は経済界に与える印象もたいへん大きいため、こちらも注目していく必要がありそうです。。

週明けに窓空ける可能性もあるためポジションは決済しておくか、逆指値を置きながら明確な方向によせるかしたほうが良いかも知れません。

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