イエレン議長の発言でドル売り加速

昨日発表された米国の消費者信頼感指数は期待よりも良い数値の結果となり、イエレン議長の発言にさらに注目が集まりました。発言の内容はハト派と捉えられ、先週は各要人のタカ派的発言が続きましたが、あくまで姿勢は崩さず「慎重な米利上げを行なう」としたことで株高、ドル売りが加速しました。市場では発言内容についてイエレン議長の姿勢自体は予想通りだったものの、先週の要人発言を考慮するとややサプライズであったと捉えられました。

発言の中で米経済は極めて底堅い、世界経済の弱さや原油安、中国不安などは後退し回復が継続する予想は維持しているとし、そういったことから「緩やかな利上げ」が適切であるとの見方でした。ただ、米経済を脅かす先のような不安に対しては用心深く対処する姿勢を鮮明にして、早期に利上げを行なうと示した各要人のタカ派的発言とは違うことをはっきり見せました。

ドル円はそのまま円高となり、一次112.65円付近まで下げました。朝のマーケットでは一段の下げを確認しましたが、その後少し戻って112.50円台で推移しています。

本日は米雇用統計の前哨戦とも言えるADP雇用統計の発表が控えています。6月利上げの予想が後退したことから、本日の指標が予想よりも悪ければ更なる懸念材料と思われるかも知れません。週末の雇用統計を占う意味でも要注目です。今日はドル円の予想レンジがかなり広くなったため、ユーロドルの戻りをメインに仕掛けていきたいと思います。

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