弱い雇用統計

金曜はネガティブサプライズが起こりました。雇用統計の結果が予想+16.0万人に対し、結果は+3.8万人と目を疑うような数字になりました。市場は即座に反応しドル売りが優勢になりドル円では実に1円以上下落、その後も売りが継続しISM発表時には雇用統計発表前から2円以上円高になりました。過去の雇用統計も下方修正され、雇用に対する不安が広がり6月利上げがほぼなくなったことからドル売りが先行しました。

ただ、失業率は連続で5%を下回り、また予想よりも良い結果となっています。このことから市場では安定雇用は実現しているとの見方から7月利上げの可能性は残しています。とはいえ悪すぎる雇用統計の理由を探っている状況であり、今回の悪い雇用統計の結果が突発的なものなのかどうかを見極めるため、今後の経済指標により注目が集まっています。

6月利上げは完全になくなったと考える投資家がほとんどとなっていますが、7月利上げについては様々な意見があります。年内2回の利上げを適切とする見方も残っており、非常に難しい状況になってきました。

最大でおおよそ3円ほど円高に動いたドル円相場ですが、米ルー財務長官が念を押すように「為替介入は適切ではない」と発言したことから、円が買いやすい状況が続いています。今週は上値の重い展開となる可能性が高く、弱い雇用統計とルー財務長官の発言から買いで攻めるには材料不足になります。

本日は主な経済指標では米5月労働市場情勢指数がありますが、やはり日本時間午前1時30分ごろから予定されているイエレンFRB議長の講演に注目が集まっています。ネガティブサプライズとなった雇用統計の結果を受けてどのような発言があるのか、また年内の利上げの思惑についてどのように考えているのか、注視する必要があります。

東京時間は利益確定の戻りも限定的で、流れを変えるほどの材料もないことから上値の重い展開が予想されます。仕掛けるなら106.90円~107.00円でショートを仕込み、106.60円くらいで利確するような小幅な取り引きを行ないたいと思います。

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