FOMC議事録の内容は想定よりも弱かったものの、全体的に若干タカ派よりな内容だったと評価されているようです。ただ、発表後のドル円相場への影響は限定的なものになりました。年内利上げを否定するほどのハト派的内容ではなかったものの、9月利上げに対してはほぼないだろうとの見方が広まりドル売りを誘いました。
ただ、今回のFOMCは強い結果を残すことになった7月の雇用統計前に開催されていることが材料視され、先日のダドリー総裁のタカ派的発言が意識され戻す場面もありました。
内容を見ると利上げに対して積極派と否定派で分裂しており、様々な思惑があるものと見られています。イエレン議長は否定までいかないまでも様子見するべきと考えていると見られており、年内利上げに対して慎重になるのではとも言われています。
ドル円は今日にかけてじりじりと円高になっており、FOMCの結果を受けてドル売りしやすい状況が続いています。ただ、直近の下値である1ドル99.50円のラインは割っておらず、このあたりが意識される動きになるかも知れません。
円高の嫌気から日経平均も下げるものと思われます。日中は下げ基調が続くかも知れませんが、下値を抜かない限り99.50円から100.00円をふらふらしそうな感じです。
夕方から夜にかけて重要な経済指標も立て続けに発表されます。日本時間18時にはECB理事会議事要旨が予定されており、イギリスのEU離脱懸念やドイツなどの経済諸国の影響などが注目されています。ドルが弱含みしているなかで、ユーロドルがどれほどのボラティリティを確保するか注目です。
また、21時30分には米新規失業保険申請件数とフィラデルフィア連銀製造景況指数、23時には米景気先行指数などの重要指標が控えています。FOMCの結果を踏まえ、最近の米指標の軟調振りと併せて評価する必要がありそうです。
今日は日中か夕方に直近下値の1ドル99.50円ラインを割るかどうかに注目したいと思います。想定レンジは99.50円から100.30円ほどで、安定して100円台に復帰できるかどうかがポイントになりそうです。99.50円を割ると下値の確認に行くため、そのまま夜の指標発表に持ち込むと結果が悪かったときに一段の下げがありえそうです。
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