今週は雇用統計を待つ相場か

イギリスのEU離脱決定に対する混乱は一旦落ち着きつつあります。まだまだ不安定な状態が続くとは予想されますが、経済的にはかなり織り込まれた感があります。要人の発言や思惑により前後する相場は変わりませんが、為替市場は次の材料にシフトしています。

やはり米経済の影響は大きく、今週発表される雇用統計に注目が集まっています。前回の雇用統計の結果がかなり悪かったことに加え、FRBの年内利上げに対する動向にも影響があります。一部の投資家は今回の雇用統計は予想よりも強い結果になるだろうと見ているそうですが、もちろんそのまま鵜呑みにするのは危険です。

今週は雇用統計前にFOMC議事録が発表されるため、7月はもちろん年内の利上げの見通しについて消極的な内容になる可能性が高いですが、強い雇用統計や経済指標が示せれば9月の利上げ観測は復活する可能性があるかも知れません。

イギリスのEU離脱問題や世界的なテロ、政治的な不安などから消去法で円が買われている状況は、強い米経済を示し利上げをするほど回復基調にあるとされなければトレンドを変えることは難しいかも知れません。

ドル円は比較的狭いレンジで推移してきています。1ドル102.50円から103.00円の範囲をレンジとし、それぞれ下抜けや上抜けが見えてもレンジ内に戻ってきそうな動きに見えます。とくに103円超えの上値が重く、今週は円買い基調が続くかも知れません。

本日はアメリカが独立記念日で休場なことと、週末の雇用統計や水曜日のFOMCとISM、また木曜のADP雇用統計などの重要指標を前に様子見ムードが広がると考えられます。欧州やアジアでも目立った経済指標はないため、株価に注意しながらテクニカルな動きを意識したいと思います。

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