今週は105円をにらんだ展開がポイントに

先週までのドル円相場は材料不足やサプライズ感のない経済指標の影響で終始1ドル104円前後をもみ合う展開となりました。幾度となく105円を試す展開になると思われていたポイントで叩かれ元に戻る場面が多く見られました。とはいえ、一目均衡表の雲の上で推移しており、雲に入ると下からも弾かれる格好が続いているので、この先テクニカルなトレンドがどうでるか注目です。

テクニカルを読む市場からは一目均衡表の雲を上抜けているため、このまま上昇トレンドを期待していましたが、なかなか材料不足で実現できません。今週も金曜日に米GDPなどが控えているものの、材料不足な一週間になるかも知れません。

アメリカ次期大統領選挙や、11月の雇用統計、ひいては11月のFOMCまで様子見するような雰囲気が出てきています。11月利上げの可能性はほぼないものの、12月利上げの声は依然として強い状況で市場も相当数が織り込んでいる状態です。イエレン議長がどっちつかずの発言をしても、FRBメンバーが利上げ派と慎重派に分かれていても年内利上げに対しては根強く残っています。

余談ですが、仮にトランプ氏が大統領になった場合、来年にも円相場は1ドル90円を目指すのとの見解もあるようですが、急激ではなく緩やかであればある程度の円高は問題視されない可能性があります。今は円安のメリットのほうが出やすいので、円安に傾けようとしていますが世界的な流れがある以上対策をする必要がありそうです。

さて、今週は再び1ドル105円を目指す展開が出てくるかどうかに注目したいと思います。先週までは日経平均は5日連続で上げており、17,000円台を回復、米経済も堅調であり中国懸念も和らぐなど良い材料は揃っていますが、ドイツ、イギリスを始めとするヨーロッパ各国の動きや、アメリカと欧州の金融政策の温度差などから不安要素もまだまだあります。

原油価格がここ最近安定してきており、新興国通貨の押し上げに貢献しています。このままある程度安定すれば好材料と見なされて資源国通貨や対ドルでも円安に傾く可能性は考えられます。

ただ、今週も方向感のない展開が続くとなると一目均衡表の雲の中に入っていく可能性もあり、そうなると1ドル103円前後の展開にブレイクダウンするかも知れません。

今日のドル円の想定レンジは1ドル103.60円から104.10円で考えたいと思います。1時間足で見たときの一目均衡表の雲の下限が103.60円付近なので、下抜けると弱含みのトレンドになるかも知れません。基本的にはロングもショートもありえるので、タイミングが良ければ両方仕掛けていきたいと思います。

経済指標は各国PMIが発表されますが影響は限定的かも知れません。日本時間21時30分のシカゴ連銀全米活動指数と22時45分の米製造業PMIに注目したいと思います。それとシカゴ連銀エバンス総裁とセントルイス連銀ブラード総裁の講演が予定されていますので、ニューヨーク時間の不意な要人発言で拾われないようにポジショニングしたいと思います。

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