レンジブレイクし、102円台へ

先週金曜日から行なわれたジャクソンホール会合で、FRBのイエレン議長が講演しましたが内容が市場が思ったよりもタカ派だったため、ドル円相場は利上げの期待から一時101円台後半まで上昇しました。二日目の土曜日に日銀の黒田総裁がパネル出席したときに、更なるマイナス金利拡大や追加緩和など可能としたことで、週明けの今日は大きく窓開けてさらに円安からスタートすることになりました。

イエレン議長は講演の中で、9月利上げに対し肯定も否定もしなかったものの、利上げの準備は整っているとし、年内利上げの可能性を押し上げました。市場の予想ではどっちつかずの発言になるのではと思われていたので、これはタカ派と捉えられました。

各連銀総裁の発言も利上げに対し肯定的な意見が多く、今後の経済指標次第という姿勢は変わりませんが年内利上げについて弾みが付いた結果となりました。もともとジャクソンホール会合は公に注目されるイベントではありませんが、今回はかなり注目された印象です。

また、黒田総裁の発言にも注目が集まりました。マイナス金利について、まだ拡大できる余地はあるとしたことや、追加緩和について物価目標を達成するためなら躊躇無く行なうとしたことで円が買われやすい相場になりました。

イエレン議長の強気な発言と、日銀の追加緩和期待によりドル円相場は下値の壁を作ったかも知れません。1ドル100円をコンスタントに割ることはなかったため、このまま反発することができれば次の材料までは101円前後が底堅い展開になりそうです。

今週末には米雇用統計が控えていますが、イエレン議長の発言の余波を吸収した後、早くも様子見ムードになりそうです。今日も含めそれまでに重要指標が発表されますが、よほど悪くない限りイエレン議長の発言のほうが優先されそうです。

今日は日本時間21時30分に米個人消費関係の指標が立て続けに発表されますが、それまではポジション調整の流れが続きそうです。特に日中は株価もひっぱられて株高になっているため、ドル円の振れがどの程度で落ち着くのか注目したいと思います。また、イエレン議長の発言を受けた後の、各連銀要人発言にも注意したいと思います。

今日は1ドル101.60円から102.20円ほどのレンジで考え、102円を超えてきたあたりで小幅にショート狙いしたいと思います。欧州時間で円高に振れればロングに切り替えたいと思いますが、どちらにせよ今日は長くポジションは持たず、小幅に利確していきたいと思います。

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