日銀会合とFOMCの結果を受けて、久々にドル円相場は乱高下を見せました。結果の内容についてはニュースサイトの方が比べ物にならないくらい詳しいので割愛するとして、動きを簡単にまとめてみたいと思います。
まず、日銀会合の結果待ちとなった昨日の正午前後ですが、発表までじつに長かったです。いつもであれば正午から12時15分までには発表資料が出ていたのですが、昨日は13時を回ってから発表されました。
12時前に一度大きく先行して相場が動き、来たか!?と思わせましたが資料は出ておらず投機筋の仕掛けであると見られました。その後の12時台も発表されていないにも関わらず上下に大きく揺れ、ここで損切りや利確ラインにタッチしてしまった人も多かったかも知れません。
いざ発表されると内容自体はそれまでの市場予想の想定の範囲内といったところで、追加緩和期待の失望から一気に円高になったものの急速に戻しました。むしろ円安に傾いた後、15時30分からの黒田総裁の会見前には頭打ちし、じわりじわり円高に向かいつつ会見中から会見後にかけて円高トレンドになりました。黒田総裁はこれからの追加緩和について躊躇しない姿勢を崩しませんでしたが、市場では「いつもの黒田節」と見られているようです。
ニューヨーク時間に入ってから円高が加速、FOMC前には1ドル101円を大きく割れその後少し戻したところでFOMCを迎えることになりました。結果はこちらも大筋の予想通りといったところで特にサプライズはなし、強いて言えば年内1回の利上げを残す、次のチャンスは11月である、ということが含みで残りました。これを受けて瞬間的に買いも売りも入り、しばらく乱高下を繰り返しましたが結果として円高優勢の相場となりました。
大筋の動きについては昨日書いた個人的予想が当たってたかなと思いますが、予想以上に上下に振れたため“読み”をするのが難しく単純な取り引きとは行きませんでした。
今日は東京市場はお休みなので昨日の余韻を残したままテクニカルな動きと、海外勢がメインになる相場になりそうです。
指標では特に日本時間21時30分に予定されている米新規失業保険申請件数に注目したいと思います。イエレン議長は「失業率は下がってくる」としているので、今回の数値も注目される可能性が高いです。年内利上げが1回となりましたが、確実に行えるのか判断する材料として経済指標は引き続き注目する必要があります。
欧州勢では要人の発言が相次ぎます。17時にECB月報がありますが、22時からECBドラギ総裁の発言が予定されています。また日付が変わって午前2時にはイギリス中銀のカーニー総裁の発言も予定されています。動くかはわかりませんが、過去に何度も発言で相場を上下させた2人だけに注意が必要です。
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