9月利上げは無し

昨日のISMの結果も非常に弱く、円高が急激に進む結果となりました。市場予想の55.0を大きく下回る51.4という結果は、実に6年半ぶりの低水準となります。先日の製造業指数が節目の50を割るほどの悪い結果だったので、今回の非製造業指数も悪くなるのではと予想していましたが、ここまで悪い結果がでるとは思っていませんでした。

発表後ドルは急落、ドル円は昨日の日中には1ドル104円に届くほどのところから102円前半まで落ち込みました。その後、ニューヨーク時間では少し戻しつつ、102円前半で揉みあう展開が続いていましたが、東京市場の早朝にさらにドル売りが加速、101円前半まで落ち込み、今は戻って101円半ばで推移していますが以前弱含みといったところです。日経平均も円高の嫌気から下げから始まっており、17,000円台を回復したのは少しの間だけになりました。

これだけのドル売りが発生しているのは、なんといっても指標が悪かったことにより9月利上げ観測がほぼなくなったことがあげられます。FRB要人は利上げに前向きな姿勢を見せつつも「経済指標次第」としていたことで、米指標に注目が集まっていました。

ただ、FRBが利上げすること自体については市場は期待を残しており、ほぼ確実に行なわれるだろうとしています。9月利上げの可能性はほぼ0%になったものの、年内利上げを行なうには十分な時間がありますし、年明け以降も何回利上げを行なっていくかが注目されています。

円が買われた要因のひとつに、昨日の浜田内閣官房参与の「日銀はFOMC決定前の追加緩和は控えるべき」という発言が影響していると思います。追加緩和を発動しにくいとなれば、弱い米指標でドルを売るときに安心して円を買える状況になっていました。

今日は重要指標は少ないものの、日本時間明日午前3時に予定されているベージュブックに注目する必要があります。この内容が次回FOMCの討議内容となるためです。また、地銀や連銀の要人が発言する可能性もあるため、円が買いやすい状況が続くとなると発言次第で乱高下する可能性が高そうです。

日本時間22時30分ごろに予定されているカーニー英中銀総裁の発言にも注意したいと思います。日中はかなり下値を推移しているので、戻り狙いのロングでも良いかも知れません。下値の確認にいく可能性もありますが、基本的に材料不足なのでテクニカルな動きが続くと思います。

日中の想定は1ドル101.40円から102.00円ほどの広い範囲で、しかし101.40円から101.50円ほどで下が固いと考えてロングよりで取り引きしたいと思います。さらに割ってきたら底がわからないので安易にショートするのではなく取り引きは控えたいと思います。

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