昨日はFOMCの議事録要旨が公表され米ドルが売られる場面もありましたが、原油が上昇、ニューヨーク株式市場も続伸、米国債権利回りの上昇、と良いこと尽くめで下値は限定的になり、最終的には円安につながりました。結果、114円前後を±0.5円ほどで上げ下げするという短期トレードには最適な動きになりました。
重要なFOMCの議事には世界経済がアメリカ経済に悪影響があるとの懸念や年内の利上げペースの修正について議論されていることがわかりました。内容からするともっと相場は動いても良さそうですが、ほとんどが織り込み済みと判断された印象です。
今週の円相場は今のところかなり落ち着いています。年末のドル円相場を予想している各社も意見が大幅に割れてきました。もともと円安予想だったところが円高に転換し、強気のところでは1ドル95円としているところもあります。
バークレイズは年末の円相場見通しを1ドル=95円と、これまでの120円から円高方向に変更した。バンク・ジュリアス・ベアは110円と、以前の118円から修正。オプション市場ではトレーダーらが円相場について5年半ぶりの強気に近い。
見くびられた日銀、円強気派が予想引き上げ-年末に対ドル95円も
ただ、一方でゴールドマンサックスは130円、スイスUBSも122円と、円安姿勢を維持しているところもあり、見方が大きく分かれています。長期で将来を完全に予想するのは不可能とはいえ、はっきりと円安・円高で分かれているのは興味深いところです。
本日は中国指標と米の新規失業保険申請件数、深夜から未明にかけてのEU首脳会議で発言があるか注目です。