NZドル暴落!政策金利引き下げで

nzサプライズがありました。ニュージーランド中銀は政策金利を25ポイント引き下げ、過去最低基準の2.25%としました。また、世界経済の悪化により追加利下げを行なう必要が発生する可能性があることも示唆しました。一方でカナダ中銀は政策金利を据え置くことを決定し、ボラティリティが大きい相場が落ち着いてきているとの見方を示しました。

カナダドル/ニュージーランドドルでは乖離が大きく広がり、まさに暴落といっていい動きとなりました。対円でも原油価格が回復したこともありカナダドルは大幅上昇、一方でニュージーランドドルは下げ幅を1円以上広げるかっこうとなりました。NZドルは日本ではスワップ狙いで保有している人も多いため、今後も下がる懸念を残したことは大きな影響がありそうです。

本日はECBの理事会、ドラギ総裁の会見があり動向に注目が集まっています。中銀預金金利のマイナス幅拡大や量的緩和増額などの追加緩和に踏み切ると予想されています。

市場予想では、預金金利が現状マイナス0.3%からマイナス0.4%に引き下げられると予想されています。また、量的緩和である資源買い入れ規模を現状の600億ユーロから700億ユーロに引き上げるとも考えられています。

これらの予想はすでに市場に織り込み済みなので、これ以上の満足させる結果となるかどうかが注目のポイントです。ECBはすでに量的緩和を1年ほど続けていますが、商品価格の下落により効果が薄れており成果が上がっていないと批判されています。さらに前回の理事会では市場を失望させたことも相まって、今日の理事会はユーロ圏にとって最重要なものになりそうです。

もし織り込み済み以上に良い結果となれば、安全資産として買われていた円が売られる結果となり、対ユーロでは大幅な円安となる可能性があります。ユーロドルでも上値を確認することになり、対ドルも円安になることが予想されます。しかし織り込み済み程度の内容、もしくはそれ以下の場合は過去の例に従って失望感から円買いが進むとも考えられますので、事前にポジション取りする場合はしっかりとした損切りポイントの設定が必要です。

理事会は日本時間で21時45分ごろから開催され、ドラギ総裁の会見は22時30分ごろを予定されています。会合の速報値に左右された相場が、ドラギ総裁会見で180度転換することもありえるので注意が必要です。また、同時刻(22時30分)に発表される米新規失業保険申請件数も重要指標なので注意する必要があります。

東京時間のドル円は中国の消費者物価指数に注目ですが、ECBを控えて調整相場となるかも知れません。昨日の戻り買いを試しているような動きなので、夜までには一度ポジションを解消し再設定したほうが良いかも知れません。