ADPの結果から雇用統計を考える

ADP雇用者数の結果は予想16.5万人に対し、結果が14.7万人、前回の15.4万人も割り込み悪い結果となりました。FOMCでは予想通り今回の追加利上げは見送りされ、その後の声明から12月利上げは前向きであることがわかりましたが、これまでの市場心理を覆すほどの内容ではなくサプライズはありませんでした。

結果を受けてドル円相場は下落、1ドル103円半ばから前半まで推移しました。追加利上げ観測から株式市場も低迷で、大統領選の不透明感も相まってドルが売りやすい展開になりました。

もし、明日の雇用統計でしっかりとした結果を残し、来週の大統領選でクリントン氏優勢となれば押し目買いが強くなりそうですが、最悪のケースも考慮する必要がありそうです。

いつもなら最後の指標として雇用統計があり、それまでに発表されるISMやADPで調整して指標発表後の値動きに対応することが多いですが、今回は金曜日の雇用統計発表後に、さらに重大”指標”である米大統領選挙が控えているため格段に難しい動きとなりそうです。

ADPが振るわなかったことから雇用統計についてもネガティブな予想が多くなっていますが、今回の事前予想は雇用者数17.5万人、失業率は4.9%となっていますが、前回と同様に「15万人を割らなければ大丈夫」と見られるかも知れません。

いずれにせよ大統領選も見据えたポジション取りと、いつもより早めの決済(金曜日中に利確、損切り)が増えそうなのでストップを巻き込んだ想定以上の動きに注意したいと思います。

今日の日中は昨日のようにある程度横ばいの動き、欧州勢が参加する夕方から動き出すと思います。イギリスの金融政策委員会の議事要旨発表などにも注意が必要です。米新規失業保険申請件数とISMが重要指標となるのでそれまでは無理なポジション取りは控えたいと思います。

1ドル103円前半では押し目買いをしたいと思いますが、早めの利確で30〜40pipsほど取れれば十分だと思います。こういうときは取引しないのも選択肢ですが、ここまで動くとどうしても仕掛けたくなりますね…。

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