追加緩和?実は介入?震災の影響も

handshakeなかなか予想に反して円安進行しています。日経平均の大幅な株安、原油安、日米当局の思惑の違い…など、円高要因が揃っていたにも関わらず下値の確認は限定的でした。介入に対する理解の差や、日銀の追加緩和期待が強くなったため下げ渋ったと考えられています。

1ドル108円を何度も割り込みましたが、底堅さが強調され直近の目途である107.63円ラインまでは到底及ばず反発する結果となりました。G20でルー米財務長官に釘を打たれ、日本当局による為替介入への警戒感が弱まり、ドーハ会合で増産凍結合意に至らず原油が急落、また熊本地震による製造業への影響などから日経平均も下がりドル売り円買いが進みドルが急落、円が急騰してもおかしくない状況でした。

ところがこれだけ材料が揃うと逆に日銀の追加緩和や、為替介入などを可能にさせるのではないかとの思惑も入ったと言われています。過去に東日本大震災のときは協調介入が行われた実績があり、また「急激な」円高には対応する必要があるとの認識はルー米財務長官も容認しているためスムージングオペを行う可能性は十分にあるとされました。

ただ、こういった介入は持続効果がないものが多く、先の東日本大震災の介入もすぐに円高基調に戻りました。そこで28日の日銀金融政策決定会合で追加緩和などの材料が出てこないか市場は期待している状況です。しかしなが日本ではその後大型連休となり、追加緩和を押し出しても効果がすぐに表れない可能性もあります。米の重要指標であるGDPなどが悪い結果となればドル売り円買いの流れは確実となりそうです。

本日は窓開けの補正で円安基調になりましたが、やはりトレンドは円高と考え直近の下値目途である107.63円を目指すかどうかに注目したいと思います。介入や追加緩和の期待感から下げ渋る動きとなりますが、ドルは結局利上げしないと明確に上昇しないと思われているため、中期的にまだまだ円高が続くと予想します。

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