ドラギ総裁“失言”により波乱の乱高下

mdECB政策金利発表は主要3金利全ての利下げや資産買い入れ枠の予想以上の拡大により市場にとってサプライズとなりました。こうした大胆な追加緩和政策に市場は湧き、一気にユーロ売りが活発化しドル買が進みました。日銀も踏み込んだ金融政策を行うだろうという期待感から円売りも加速し一時114円半ばまで円安となりました。

ところが、その後のドラギ総裁の会見で「追加利下げの可能性は低い」「一段の利下げを想定しない」と発言したことで市場心理は一変、ユーロが急反発しました。これは金融緩和が限界で、最後に大胆な政策を行った通貨安政策と市場に捉えられ、ユーロが急騰、まさに乱高下となりました。

その流れは止められず、ユーロドルは大幅上昇、ユーロ円もECB政策金利発表前から2円以上安くなっており、完全に“ドラギバズーカ”不発となりました。

本日はECB政策金利発表を受けた日本市場の動き、日銀の追加緩和期待がどう響くか来週に向けてのポジション取りが続くと思われます。そしてFOMC政策金利発表も控えており大きな動きは再び抑制されそうなものの、予想外の指標などでボラティリティが高まる可能性があるため注意が必要です。