先週の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が予想より悪かったものの、失業率の若干の低下や予想を上回る賃金の伸びにより再度利上げが意識され底堅い展開となりました。先週の乱高下により高値でロングポジションを保持したまま雇用統計に挑んだ方も多かったかも知れません。そんななかでショートポジションを新たに建てるタイミングも難しかったと思います。結果的に1円程の幅を往復して終わりました。現在は1ドル117円前後と、雇用統計発表前とそれほど変わらないレンジで推移しています。
相変わらずの不安材料は中国と原油ですが、アナリストの予想もまちまちになってきました。米利上げにより不安は軽減できるが解消はできない、との見方が強くなっています。また、追加緩和を望む声もありますがもはや当たり前の施策になりつつあり、本来の意味での経済動向に結びつかないとの意見もあります。
今日はFRB労働市場情勢指数と、10日にはイエレン議長の証言も控えており、ここで米経済について強気の発言があれば利上げの期待感からドル高へ、逆に世界経済や米経済について慎重な姿勢を示せばもう一段ドル安に進む可能性もあるようです。
ドル円相場はショートよりになっている分、さらなる下げとなると下値の確認が重要になりそうです。為替取引において相場が乱高下するのはメリットもありデメリットもあるのでポジションに注意して取引したいと思います。