先週のイエレン議長の講演で、FRBは今後数ヶ月で利上げするのが適切と発言したことにより、相次ぐ連銀総裁の早期利上げ発言を後押しするような結果となりました。強い米指標と、イエレン議長のタカ派的発言からドル円は上昇、ショートが解消されロング寄りになり1ドル110.50円付近まで付けました。今日の寄り付きでは1ヶ月ぶりの高値である1ドル110.80円台をつけ、その後戻っていますが先週末のレンジからは大きく上昇したかっこうです。
今週は最重要指標である米雇用統計を控え、各要人の発言に注目する必要があります。事前予想では+16.0万人となっており、雇用者数としてはペースダウンしているものの利上げするには十分な数値だとも言われています。また、若干の弱値はすでに含まれており、予想の前後なら問題ないとの見方もあります。ただ、賃金やサービス業などの指標が悪ければ嫌気から利上げ期待が後退する可能性もあるので注意が必要です。
先行指標であるADP雇用者数にも注目です。こちらは事前予想は+17.5万人となっていますが、雇用統計と同じで前後であれば問題ないと見られています。かなり強気な数値が出た場合、雇用統計にも期待されるので調整が難しくなりそうです。
本日はアメリカとイギリスが祝日のため休場となっており、重要指標も日本時間21時のドイツ消費者物価指数くらいで、緩やかな動きが予想されます。ドル円のポジションは依然ロングが優勢で、1ドル109円台まで戻った場合は値頃感が出てさらにロングが加速しそうです。そういった意味では底値の固い展開となるかも知れません。
東京時間は戻りも狙って行きたいと思います。急激に上昇した分、1ドル110.50円くらいを利確ラインとしてショートを持ちつつレンジに注意したいと思います。111円を突破するような材料はないとは思いますが、米利上げや日本の消費税増税延期などの政策についての要人発言には注意したいと思います。
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