昨日のニューヨーク時間は引き続きFRB待ちの様子見ムードが広がりました。米指標が予想より悪い結果となり、FRBが利上げを先延ばしする理由のひとつとの見方が広がりました。ドルは軟調となりましたが、対円は日銀の追加緩和期待への支えが強く、下支えしました。これほど市場に織り込み済みとなると、FOMCより日銀金融政策会合の結果のほうが注意が必要かも知れません。
ポンドも大きな上昇を見せました。対円では162円に乗るなど、一時151.60円まで円高となった流れから直近の高値付近まで回復してきています。EU離脱問題では残留派が優勢となってきてはいますが、依然離脱派も拮抗しており今後の世論調査で乱高下を続けるものと思われます。
本日のFOMCでは金利は据え置かれるとの予想がほとんどで、さらに6月利上げも先延ばしされる可能性を織り込んでいます。前回からハト派の姿勢が続いていますが、今回も慎重な姿勢を見せると予想されています。けっきょく、米が利上げしないことにはドルは上昇しないため、最近の経済指標にもあるように弱い米経済を示すことになれば一段円高に進むかも知れません。
しかしながら、本日の難しいところは日銀の金融政策会合が控えており、さらに追加緩和期待が織り込み済みの相場となっているなかで、どれだけドル円が取り引きされるかということです。ついこの間まで急激な円高に対し為替介入を行なうかどうかで議論されており、G20でも名指しで釘を刺されるなど動向に注目が集まっています。
今日の東京時間は昨日と同じく様子見ムードが強いと思われます。投機筋のポジション調整などで動く程度の可能性もあります。日経平均やアジアの動向には注意が必要ですが、FOMCまではかなり控えめの取り引きになると予想されます。
FOMCまでに各要人の発言や報道で大きく動く可能性もあるため、ポジション取りには注意が必要です。ある程度ボラティリティがあった場合でも本番までに損切りされてしまわないようにしっかり逆指値は見極める必要がありそうです。
日中は1ドル110.90円から111.40円ほどの狭いレンジと想定します。どちらかに抜けて方向が出たように見えてもFOMCまでは積極的な取り引きは控えたいと思います。日本は金曜日が祝日でしかもゴールデンウィーク前とはいえ、日本時間午前3時のFOMCをリアルタイムで観察するのはサラリーマンにとってはたいへんです。。