昨日発表された米新規失業保険申請件数は予想に対し強い結果となり、ドル円の上昇を支えました。一気に1ドル102円台へのせ、その後も上昇を続け102.60円まで円安が進みました。日中は101.40円ほどだったので、実に1円以上の動きとなりました。ニューヨーク時間の後半ではじりじりと戻ってきましたが、それでも102.30円ほどでもみ合っており、このまま今日は102円台が底堅くなる可能性もあります。
1時間足の一目均衡表を見ると、雲に突入してから上のラインで弾かれているのがわかります。こうなると雲をもう一度抜け、上のラインでもみ合うか、雲の下のラインまで下がるかが多いパターンになります。
下のラインは101.655円付近、上のラインは102.465円から5時間後くらいには102.330円付近となります。現在が102.30円ほどなので、上のラインに沿って動く可能性があります。移動平均も併せて見る必要がありますが、指標でブレイクしたあとのポジショニングするラインの意識はいったん雲だけで良いかも知れません。
ただ、上抜けても材料不足なので揉みあう展開が続きそうです。また、雲が広いときはズルズルと雲の中(今回は下方向)をさまようことも多いので注意が必要です。
日中は中国指標などが発表されますが、どちらかというと市場の関心は米利上げに傾いており、世界経済の不安定さはもちろん無視はできませんが、それほど材料視されなくなっています。
米失業保険が良かったことでドルが買われる結果となりましたが、9月利上げに対しては依然として可能性は低いと見られています。12月まで利上げが先送りされるだろうと予想しているエコノミストが大半ですが、裏を返せば年内利上げを行なうこと自体への期待感はそれほど弱まっていないということです。
これ以上弱い経済指標が続いてしまうと、年内利上げ自体も後退する可能性があるため、いよいよ正念場が来ているかも知れません。日銀の政策金融会合やFOMCを控えて様子見ムードが広まりつつありますが、引き続き各要人の発言などに注視する必要があります。
今日は米指標といえば日本時間23時に予定されている7月卸売在庫くらいですが、影響は限定的かもしれません。その前に21時30分にはカナダの雇用統計が発表されますが、前回はドル円相場も引っ張られたため一応注意する必要がありそうです。
今日の日中は方向感のない展開が続くかも知れませんので、ひとまず様子見して、欧米時間に動きが出れば順張りしたいと思います。週末のポジション調整の波に乗れれば良いですが、順張りで逆方向に動いた場合は無理に逆張りせず様子見したいと思います。数量と動き幅次第では週明けへ持ち越しても良いかも知れません。
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