昨日(日本時間では今日の3時)のFOMC声明は全体的にハト派の内容と捉えられ、ドル売りが優勢となりました。金利は予想通り据え置き、ほとんど含んでいたとはいえ、対円相場は一時年初来最安値の105.50円ラインを割る動きとなりました。
声明発表後のイエレン議長の記者会見では年内に2回の利上げの可能性、また7月利上げの可能性は存在しているとしつつ、最近の経済指標の結果に対してバラつきがあり、イギリスのEU離脱問題もあるため慎重な対応が必要であるとの見方が示されました。
経済指標のバラつきというのはもちろん5月のネガティブサプライズとなった雇用統計の結果をさしていると思われ、失速しているとまでは言えないものの経済指標で見極める必要が引き続きあるとの姿勢でした。
円相場は急激な円高は望ましくないとする日本政府の介入や追加緩和期待が再燃し、若干押し戻す結果となっていますが、コンスタントに105.50円のラインを割るようなことになれば次のステージとして102円台を視野に入れる必要もありそうです。
そして今日は日銀の金融政策決定会合2日目となり、通常であれば12時前後に議事要旨が公表されます。そして15時30分からは黒田総裁の会見が予定されており、最近の経済情勢や対応内容などについて発言があるものと思われます。
12時までは様子見ムードが続くと思われ、日経平均も前場は動きにくいかも知れません。今日は為替相場を見て日経平均が動くことになりそうです。
イギリスのEU離脱の是非を問う国民投票を来週に控え、一部国内のFX業者では規制をするところも出てきました。この問題は半分程度は市場に織り込み済みであるとする投資家がいる一方、まだまだ不透明な状態であることに変わりはないとの見方は一致しています。
こういった問題があるなかで、果たして「黒田バズーカ4」のような大胆な金融政策が発表されるのかどうか注目したいとおもいます。
夜も渦中のイギリスの金融政策委員会や、米新規失業保険申請件数、米5月消費者物価指数などの重要視表が立て続けに発表されます。特にFOMC後の経済指標には注目する必要があります。
今日は会見や指標次第で上にも下にも動く可能性があるため、方向感を期待するよりかひとつの方向でしっかり逆指値をして損失覚悟で取り引きすることになりそうです。ボラティリティが十分に高ければ両建ても視野に入りますが、果たしてそこまでの内容があるかどうかに注目したいと思います。
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